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2000年度(平成12年度) | 資料集 | 大分県産業科学技術センター

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Academic year: 2018

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平成12年度 研究報告 大分県産業科学技術センター

インターネットを介したロボットの遠隔制御

重光和夫★・佐藤辰雄★・後藤和弘■「−・鶴岡一康★・植村和明★・佐藤哲哉★★ ★機械電子部・★貴大分県・産業技術総合研究所研究交流センター

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要旨

車輪移動ロボットに全方位カメラおよびパンチルト機構を持つカメラを搭載し,それぞれの画像を見ながら,インターネッ ト経由で遠隔制御を行う技術を開発している.本技術を用いた移動ロボットは,ジョイスティックを用いた制御が可能である ばかりでなく,J ava技術を用いることにより,遠隔地のクライアントユーザーには専用アプリケーションソフトが不要で,汎用 ブラウザ上で遠隔制御を可能とする点が特徴である.今後はさらに研究をすすめ,例えば.展示ホールを遠隔地から自由 に閲覧するようなアプリケーションの開発を目指している。

1.はじめに

近年,本田技研工業株式会社のASI MOやソニー株式 会社のSDR・3Ⅹ等のヒューマノイドロボットの登場により,ロ ボット技術に対する期待が大きく高まっている.とりわけ、サ ービスヤアミューズメントに関わる知能ロボットへの期待は非 常に大きい.当センターでは,独自に開発した全方位カメラ やビジュアルセンシング技術等のプラットフォームとして遠隔 制御ロボットを開発し,個々の要素技術の高度化および新 技術の産業応用を図っている.開発した遠隔制御ロボットの 外観をFi g.1に示す.

③インターネット経由で操作でき,

④見たい展示物をいつでも自由に外部から見ることがで きる

ことを目指している.

3.構成

本ロボットのシステム構成をFi g.2に示す.ベースとなる 移動ロボットには−全方位カメラ,ノミン・チルト・ズームー体 型カメラ(PTZ カメラ),それらからの映像を送信するため の映像サーバ,および無線LAN装置が搭載されており, 移動ロボット内部にあるロボット制御用の制御サーバと映 像サーバは,無線LAN装置を介してセンター=一内のLAN に接続されている.これにより,インターネットに接続されて いるクライアントからのロボット制御を可能にする.

全方位カメラ

無線LAN

映像・制御

▼ 7コキシ

有線LAN 一 ヰ老サ

Fi g.ユ 遠隔制御ロボットの外観

2。開発の目的

本ロボットは,

①センターー内にある展示ホーール内を,移動の妨げになる 障害物を回避しながら,

②あたかも来場者が展示物を見学するように振るまい、

映像■制御 移動ロボット クライアント

(映像凋」御サー川′ヾ)

Fi g.2システム構成

(2)

平成12年度 研究報告 大分県産業科学技術センター Fi g・4からも分かるように,全方位カメラからの取得画像は, 原理的に歪みが生じ,画像境界で不連続になる.また,こ れを見て操作しようとすれば必然的に歪み補正が必要に なり)その分時間遅れも大きくなる.それに比し,PTZカメ ラからの映像は,時間遅れ・歪み共に少なく,人間が操作 する上で直感的に理解しやすい映像であるといえる.

4.2遠隔制御

ジョイスティックが操作された瞬間およぴJ avaアプレット による操作画面上のボタンが押下された瞬間から,実際に ロボットが動き始めるまでの時間(時間遅れ)を調べたとこ ろ,いずれの場合も1秒以下で,カメラ映像の送受信に要 する時間と比べても非常に短く,操作上特に遅いと感じる

こともなかった.

しかし実際の操作では,カメラからの映像中細が最低で も2∼3秒遅れるために,操作の結果変化した状況を得るま で待たなければならず,少し動かしてみては.その結果を 確認し)さらに動かすといった風に,断続的な操作を強い られた。

また,映像さま,壁や障害物などの物体までの距離感が つかみづらく,壁に近づきすぎたり遠すぎたりと}換作者の 距離感の遠いが顕著に現れク遠隔制御で適切な位置に 誘導する上での大きな問題点であることが分かった。

5.考察

ロボットに搭載されたカメラ画像を見ながら遠隔操作する ためには,実時間処理と距離感の伝達が重要であることが 分かった.今回の実験は,センター内部のネットワークのみ を利用して行ったが,外部からのアクセスに対しては,さらに 劣悪な状況が容易に想像できる。操作の実時間性を高める には映像信号を短時間で送受信できればいい。この解決方 法としては,高性能のハードウェアの実現や映像データを小 さくする方法が考えられる.前者は,現在の一般家庭からの 通信手段が56kbps のモデムであることを考慮すると現実的 ではなく,後者にしても,現在のシステムがJ PEG圧縮画像 を送信していることを考慮すれば,圧縮画像を送信する方 法も効果的とは言い難い.また,映像の情報量を下げると, 視認性の悪化を招くおそれがある.

距離感の伝達方法としては,ステレオビジョンにより距離 画像を提示する方法や,赤外線やレーザー光を利用したよ り精度の高い距離センサーを用いて表示する等の方法が考

えられる,

3.1全方位カメラ

センター椚で開発した全方位カメラの外観と画像取得原理 をF棺・3に∫ 全方位画像の取得例をF嗜.4に示す,この全 方位カメラは〕なす角110)で2面の長方形鏡面を有する

三角柱状のミラー2個を十字に組み合わせて、向かい合う 2方向の画像をそれぞれ1個】計2個のCCDカメラにより 得る.2方向分写ったそれぞれの画像を適当な位置で2つ に分け,得られた4枚の画像を互い違いに横につなげるこ とで全方位画像を得ており,他方式の全方位カメラと比べ 高解像度の画像が得られるのが特徴である,

CCDカメラ(1)

反射ミラー(1)

反射ミラー(2)

CCDカメラ(2)

(a)外観 (b)原理

Fi g.3全方位カメラの外観と画像取得原理

Fl g.4全方位画像の取得例

各 ㍍ポットの遠隔制御

全方位カメラとPTZカメラからの映像は,映像サーバを 介し】ロボットの動きとは独立して連続的に取得する.また, 移動ロボットの制御は,内部のマイクロ・タスキングOSを介 して行う.このように,本システムではそれぞれのカメラが取 得した映像の送信とロボットの制御とがそれぞれ独立して 行われるため,それぞれにかかる時間が重要である.

4.1カメラ映像の中継処理

全方位カメラおよびPTZカメラの,映像の取得から表示 までに要する時間(時間遅れ)と,フレームレートをTabl e、1

に示す.

Tabl el 映像の時間遅れとフレームレート 全方位カメラ PTZカメラ 時間遅れ (s ec) 15 2∼3

フレームレート(わs ) 2 3

(3)

平成12年度 研究報告 大分県産業科学技術センター

6.まとめ

搭載」た全方位カメラおよびPTZカメラの画像を見なが ら,インターネット経由で遠隔操作可能なロボットを開発L た.今後は,

①ビジュアルセンサーとしての全方位カメラの利用 ②距離感伝達の実現

念映像の時間遅れによる操作違和感の是正 等の問題解決を中心に研究を進めてゆく.

参 考 文 献

[1】佐藤哲哉:■■2台のカメラを用いた全周囲画像取得装置

遠方領域を対象とした全周囲画像取得装置の試作−−.電 気学会バターン認識の適応環境の拡大協同研究委員会 1999年度全国委員会研究発表資料集.1999

【2]後藤和弘,他:“ 遠隔制御における全周囲映像の利肝’ , 第5回知能メカトロニクスワークショップ講演論文集,PP. 38−41(Aug.30・31.2000)

参照

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